今回のすみだフリオコシ。
お世話になっているのは、墨田区八広に工場のある、岩井金属金型製作所と浜野製作所の皆さん。
どちらも精力的にお仕事されているのですが、両方の工場にあったものの一つに、「けっとばし」というものがありました。
けっとばし、その名のごとく、足でけっとばすことの出来るように足元に踏み台のようなものがあります。
これは、蹴るのが目的でなく、蹴る力をテコの原理のように利用して、手元にある部品の型を抜くというもの。
かなり昔からあるもののようで、工場の始まったころから使われていたようです。
その形がかなり独創的で面白い。
機械のようでいて、ひとがたのようにも見える。
けっとばしの部分は男根のようでもある。
ふとむかし、祖母が古いミシンを大事に使っていたのを思い出した。
手作業と、機械が静かに連動していた風景。
そこには、違和感よりも一体感の方が強かったような。
今も使えると言うその「けっとばし」
触らせてもらったとき、これを作った人間の自負が沁みてきた。
最近はデジカメもコンピューターも早く壊れることを想定しながら作っているかのような時代に、長く使えることを当たり前としてきたモノのことばはかなり明確である。
2011年のいま、その「けっとばし」のことばは、どう受け取ればいいのだろう?
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